2015年2月19日木曜日

make:真っ白な楽譜と奏者、2人のストーリー

アメリカの現代作曲家、ジョン・ケージ。
それまでの西洋音楽とは異なり、偶然性の音楽などを世に出した人です。

最近、その打楽器ソロの曲の楽譜を購入、家に届くなりワクワクしながら開けてみました。

…ところが、数行の注釈と、次のページは白紙。真っ白!

ああ、やられた!と思いました!
ケージの白紙の楽譜といえば、沈黙の音楽「4分33秒」が有名ですが、この曲もまた白紙でした。

曲のヒントとなるのは、その前のページの注釈のみ、あとは奏者の想像性に任せる、ということです。

この白紙を購入するのに千何百円か費やしたと思うと、一瞬腹立たしさを感じましたが、見方を変えると、白紙の楽譜というのは、全くの無でありながらも無限大です。

ここからどんなエネルギーを出し、どんな世界を創るのか…見れば見るほど果てしなく空間が広がっていくようです。

真っ白な楽譜と奏者。
その人だけの、唯一無二の壮大なストーリーが生まれる可能性を秘めているのですね。

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