2012年6月2日土曜日

クラリネットの不思議

モーツァルト・スーパースターの公演でも演奏する「クラリネット協奏曲」はモーツァルトが最晩年の年に作曲された曲です。
モーツァルトの時代、クラリネットはまだ新しく、そんなにメジャーな楽器ではありませんでした。たまたまモーツァルトの知人にクラリネットの上手な知り合いがいたからモーツァルトがクラリネットのための曲を残したのかもしれません。

不思議なのはモーツァルト以降の作曲家も、晩年になってクラリネットの曲を残していることが多いことです。ブラームス、サンサーンス、ドビュッシー、プーランク…時代は違っても、皆クラリネットのための曲はわずかしか残していないにも関わらず、その数曲をどれも晩年になって書きました。

齢をとるとクラリネットの音色が創作意欲を湧かせるのかどうなのか、ご本人たちに聞いてみたいものです。
理由はどうあれ、クラリネット奏者にしてみれば、作曲家の集大成のような作品ばかりが残されているのだから、とても幸せなことです。そしてモーツァルトの「クラリネット協奏曲」は、その最たるものです。

小平真司

1 件のコメント:

  1. たいていの人は若い頃は金管でしょうが、有る程度の年令になるとリードの木管楽器に興味わきますね!
    オーボエなんか、一度聞き惚れればもうやみつきになります。もちろんクラリネットもそうですね!

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